2月12日の午後に行われた映画上映会と内谷正文監督によるトークライブ、盛況のうちに終了しました。函館教会の会員だけでなく、昨年一緒に「核ゴミいらない! 道南宗教者集会」をともに開催した函館YWCA関係者、市内キリスト教会の方々、大間原発訴訟の会や内谷さんの活動を支援しておられる方々、また前々日に、北海道新聞函館版みなみ風が取りあげて下さった事もあり、幅広く市民の方々もおいで下さいました。
三重県の芦浜地区が、いかにして原発の建設を断り抜くことが出来たのか。反対運動の中心人物であった小倉夫妻の生き方を軸に、脱原発の新しいお母さん世代の取り組みまでが描かれた「原発夫婦」を、一同熱心に鑑賞しました。
映画の上映後は、映画の制作に至る経緯や、小倉夫妻の生き様とエピソード、決して専門家でも活動家でもない、役者のひとりとして小倉夫妻の反対闘争から学んできたことなど、内谷監督が熱く語ってくださいました。
参加者からも熱心な質疑や意見がだされ、内谷監督の熱意に会場も盛り上がり、これからの脱原発に向けた取り組みについてもさまざまな発言がありました。
今回この映画を通して、なぜ芦浜の反原発の闘いが勝利に終わったのか、改めて思いをめぐらせました。反対運動の中心であった映画の主人公の3ちゃんとノリちゃんというご夫婦が、さまざまな嫌がらせの中でも、ひとりではなく、夫婦としてふたりで闘うことが出来たこと、建設予定地の当事者の思いを大切にしつつ、周辺自治体の住民とが協力しあうことができたこと、地元の自治体にも、反対者の思いを聴き取ってくれる政治家がいたことなど、映画に描かれない部分も、内谷監督から直接伺うことが出来ました。
函館市は、津軽海峡の対岸に大間原発の建設問題があり、また寿都と神恵内での核ゴミ処分場問題の問題を抱えています。電力会社が、どのように反対派を切り崩すための懐柔をしてくるのか、内谷監督をお招きすれば、映画に描かれなかった部分も直接に伺うことが出来ます。北海道でもいろいろな地域で上映会が広がれば、どうやって原子力関連施設を断ることが出来るのか、学ぶことが多いと感じられました。今回お声かけ下さって上映会を成功に導いて下さった内谷監督に改めて感謝いたします。内谷監督には、ご自身の経験から薬物依存の問題をとりあげられた映画、「まっ白の闇」という作品や、学校などで上演されるひとり芝居もあります。また函館教会でもプログラムが計画されればと願っています。